Macの「スワップ使用領域」とは——多いときに解放は要るか。メモリプレッシャーの色で見る
公開日:2026年11月3日
公式資料の確認日:2026年11月3日(未検証の操作があります)
書き手:和田デジタルラボ
Macの「スワップ使用領域」とは、メモリに入りきらないデータを、一時的に起動ディスク(内蔵ストレージ)へ移している量です。アクティビティモニタの「メモリ」の下に出ます。数GBあっても、それだけでメモリ不足とは決まりません。Appleの説明では、足りているかは「メモリプレッシャー」のグラフの色で見ます。スワップを減らしたいときは、使っていないアプリを終了します。スワップの大きさを変える設定は、Appleのユーザガイドにはありません。
この記事の要点
- スワップ使用領域は、Appleの説明では「未使用ファイルをRAMとの間でスワップするために起動ディスク上で使用されている領域の量」です。
- 当方のMac(M4・メモリ16GB・macOS 27.0.1)では、1分の間に、スワップの使用が約4.1GBから約8.2GBに増え、そのあと約7.5GBに減りました。数字は分単位で動きます。
- メモリが足りているかは、スワップの量ではなく「メモリプレッシャー」の色で見ます。撮影のMacでは、スワップが2.98GBあってもグラフは緑でした。
- 減らすには、使っていないアプリを終了します。macOSが自動で出し入れしていて、Appleのユーザガイドに大きさを変える設定の説明はありません。
- メモリの様子をいつも見ていたいときは、色をメニューバーに、スワップを「Macの状態」の画面に出す無料のアプリ「メモリー見張り番」も使えます(当方で作っています)。
次の図は、スワップ使用領域の見方をまとめたものです。
スワップ使用領域とは:メモリから起動ディスクへ移したデータの量
スワップ使用領域とは、メモリ(RAM)に入りきらないデータを、macOSが一時的に起動ディスクへ移している量です。メモリは、Macが動いている間にアプリや書類を置く場所です。足りなくなると、macOSはまずメモリの中身を圧縮し、それでも足りない分を起動ディスクへ移して、動き続けます。Appleの「Macのアクティビティモニタでメモリの使用状況を表示する」には、こう書いてあります。
「未使用ファイルをRAMとの間でスワップするために起動ディスク上で使用されている領域の量。」
見る場所は、アクティビティモニタです。Finderの「アプリケーション」>「ユーティリティ」から開き、ウインドウの上の「メモリ」をクリックします。ウインドウの下に「スワップ使用領域」の行が出ます。
ターミナルでも読めます。「sysctl vm.swapusage」と入力してreturnキーを押すと、3つの数字が出ます。合計(total)はスワップ用にいま用意されている大きさ、使用(used)はそのうち使っている量、空き(free)はまだ使っていない分です。
数GBあっても大丈夫か:量ではなく「メモリプレッシャー」の色で見る
スワップ使用領域が数GBあっても、それだけでメモリ不足とは決まりません。Appleの説明では、メモリが足りているかを示す「メモリプレッシャー」は、スワップの量では決まりません。Appleの「Macのアクティビティモニタでメモリの使用状況を表示する」には、こうあります。
「メモリプレッシャーは、空きメモリ容量、スワップ率、確保されているメモリ、ファイルキャッシュメモリによって決まります。」
入っているのは「スワップ率」(どのくらいの頻度で出し入れしているか)で、たまった量ではありません。上の写真のMacでも、スワップ使用領域は2.98GBありましたが、グラフは緑でした。
色の意味は、別のページ(Appleの「アクティビティモニタでMacに追加のRAMが必要かどうかを確認する」)に書いてあります。次の表の左の2列が、そのページの説明です。
| メモリプレッシャーの色 | Appleの説明 | スワップが多いとき |
|---|---|---|
| 緑 | すべてのRAMを効率的に使用している | そのままでよい |
| 黄色 | RAMが今後足りなくなる可能性がある | 使っていないアプリを終了する |
| 赤 | より多くのRAMが必要 | アプリを減らす。続くならメモリの多いMacを考える |
赤のまま続き、使っていないアプリを終了しても戻らないなら、いまの使い方にはメモリが少ない、というのが当方の考えです。Appleが作ったチップのMacはメモリをあとから足せないので、次に買うときにメモリの多いMacを考えます。
当方のMacでは、1分で約4GB増えた:数字は分単位で動く
当方のMacBook Air(M4・メモリ16GB・macOS 27.0.1)で、2026年11月3日の朝に、ターミナルで数字を読みました。起動してから21時間たっていて、ほかの作業(AIのアプリを何本も)を並べて動かしていた時間です。あわせて、macOSが報告するメモリの段階(ターミナルの「sysctl kern.memorystatus_vm_pressure_level」で読める値)も読みました。このとき、アクティビティモニタのグラフの色は見ていません。数字の「GB」は、アクティビティモニタと同じく1GB=1,024MBで数えています。
- 9時26分:スワップの合計は5,120MB、使用は約4.1GB。メモリの段階は「通常」から一段上がっていました。
- 9時27分(1分後):合計は9,216MB、使用は約8.2GB。メモリの段階は一段上がったままでした。この1分間に、メモリから起動ディスクへ書き出したデータは約5.3GB、読み戻したデータは約1.3GBでした。
- 9時28分:使用は約7.5GB。1分で約0.7GB減っていました。
スワップの置き場も見ました。内蔵ストレージの中の「VM」という名前の場所(スワップのファイルを置くための場所)に、1つ1GBのスワップのファイルが並んでいて、9時26分には5個、9時28分には9個になっていました。macOSが、必要に応じてファイルを足しています。
次の図は、この1分の数字を並べたものです。9時26分のスワップの使用は約4.1GB(合計5,120MB)で、スワップのファイル(1つ1GB)は5個でした。9時27分のスワップの使用は約8.2GB(合計9,216MB)で、スワップのファイルは9個(9時28分に数えた)でした。
9時26分
スワップの使用 約4.1GB(合計5,120MB)
スワップのファイル(1つ1GB)
5個
1分後
9時27分
スワップの使用 約8.2GB(合計9,216MB)
スワップのファイル(1つ1GB)
9個(9時28分に数えた)
1回しか測っていないので、これで言い切れることは多くありません。ただ、スワップの数字が1分で何GBも動くことは分かりました。ある瞬間の数字だけを見て心配するより、色が黄や赤のまま続くかを見るほうが、Appleの説明とも合っています。なお、「メモリの段階」は、macOSがアプリに知らせる値で、アクティビティモニタのグラフの色そのものではありません。
スワップを解放するには:使っていないアプリを終了する
スワップを減らすためにできることは、メモリを多く使うアプリを終了することです。アプリを終了すると、そのアプリが使っていたメモリが戻ります。そのアプリのために移していたデータも要らなくなる、というのが当方の考えです(終了の前後でスワップの量がどれだけ減るかは、測っていません)。全部で3ステップです。
- アクティビティモニタの「メモリ」で、「メモリ」の列の見出しをクリックして大きい順に並べる(大きい数字が上に来ないときは、Appleの説明では、選んだ列の見出しの中の矢印をクリックします)
- 上から順に、使っていないアプリを選ぶ
- ウインドウの左上の×(停止)のボタンをクリックし、「終了」を選ぶ
くわしい手順と、ブラウザの部品(HelperやRenderer)の見分け方は、Macのメモリを解放する方法にまとめています。再起動すると、アプリが全部終了するので、スワップもいったん作り直されると考えられます(当方では、再起動の前後のスワップの量は測っていません)。
ターミナルの「purge」のコマンドで空きメモリを増やす方法を紹介する記事もありますが、当方では勧めません。Appleのユーザガイドに利用者向けの説明がなく、Appleは「空いているまたは使用されていないメモリがあっても、コンピュータパフォーマンスが向上するとは限りません」と書いているからです。
スワップは増やせるか・設定できるか:macOSが自動で決める
Appleのアクティビティモニタのユーザガイドに、スワップの大きさを決める設定の説明はありません。当方のMacでも、スワップのファイルは、macOSが必要なときに1GBずつ足していました。利用者が増やしたり減らしたりするものではない、と考えてよさそうです。
スワップの置き場は起動ディスクなので、起動ディスクの空きが少ないと、置き場の余裕も少なくなります。空きを増やす手順は、Macのシステムデータを減らす方法にまとめています。
もっと楽にしたい人へ:色はメニューバーで、スワップは「Macの状態」で見る(メモリー見張り番)
ここまでの手順では、数字を見るたびにアクティビティモニタかターミナルを開きます。数字は分単位で動くので、開いた瞬間の数字だけでは判断しにくいこともあります。
当方(和田デジタルラボ)では、メモリの余裕をメニューバーのアイコンの色と星で見張る、無料のMac用のアプリを作っています。メモリー見張り番(Mac版)といいます。色は、macOSが報告するメモリの圧迫の段階(Appleが「メモリプレッシャー」と呼ぶもの)をもとにしていて、5秒ごとに測ります。メモリが足りなくなりそうなときは、通知で知らせます。「Macの状態」の画面では、スワップと内蔵ストレージの空きも、メモリと並べて見られます。
見張り番は、メモリやスワップを空けたり、ほかのアプリを終了させたりはしません。アイコンの色は、メモリのほかに、内蔵ストレージの空きが10GBを切ったときなどにも変わります。登録も広告もアプリ内課金もありません。使えるのは、Appleが作ったチップ(M1 や M4 など)を積んだMacで、macOS 14 か、それより新しい macOS です。Intelのチップを積んだMacと、macOS 13 か、それより古い macOS では使えません。
よくある質問
スワップ使用領域が10GBを超えています。危ないですか?
量だけでは決まりません。アクティビティモニタの「メモリプレッシャー」のグラフを見ます。緑なら、Appleの説明では、すべてのRAMを効率的に使用しています。黄や赤が続き、Macが重いと感じるなら、使っていないアプリを終了します。
スワップが多いと、内蔵ストレージ(SSD)の寿命が縮みますか?
当方では、スワップと内蔵ストレージの寿命の関係を測っていません。Appleのアクティビティモニタのユーザガイドにも説明はありません。気になるときは、使っていないアプリを終了して、スワップの出し入れを減らします。
スワップ使用領域が0にならないのは、おかしいですか?
おかしくありません。当方のMacでも、撮影のMacでも、スワップは数GBありました。macOSは、しばらく使っていないデータを起動ディスクへ移したままにしておくことがあります。メモリが足りているかは、色で見ます。
確かめた環境と、Appleの説明のページ
スワップの数字・メモリの段階・スワップのファイルの数は、当方のMacのターミナルで読みました。
- 機種:MacBook Air(M4・メモリ16GB)
- macOS:macOS 27.0.1(日本語の表示)
- 読んだ日:2026年11月3日(9時26分〜9時28分)
再起動の前後のスワップの量、purgeのコマンド、スワップと内蔵ストレージの寿命の関係は、試していません。このときのアクティビティモニタのグラフの色は見ていません。アクティビティモニタの写真は、撮影のために作った別のユーザー(MacBook Air(M2)・macOS 27.2・2026年10月31日)で撮ったもので、メモリを解放する記事と同じ写真です。色の読み方は、Macが重いとき、メモリ不足かを確かめる方法にもまとめています。
書く前に、Googleで「mac スワップ使用領域」を検索し、上位の記事を読みました(2026年11月3日)。メモリを空ける掃除のアプリを勧める記事や、古いmacOSでの置き場を書いた記事がありました。この記事では、Appleの説明の文を先に置き、macOS 27.0.1のMacで、数字が1分で動く様子と置き場を書いています。
出どころは、次のページです(アクティビティモニタ ユーザガイド)。